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平成23年度学位授与式

2012年3月23日、名古屋市立大学平成23年度学位授与式が行われ、当研究室に在籍した加古英介君(麻酔・危機管理医学分野)、澤田雅人君(再生医学分野)、夏洪晶さん(臨床病態病理学分野)が博士(医学)、森永智也君(法医学分野)が修士を取得しました。澤田君は医学研究科最優秀論文賞、加古君は同優秀論文賞を受賞しました。皆さんの益々のご活躍をお祈り申し上げます。

神経細胞が死んだ場所に新しい細胞が加わる仕組み

名古屋市立大学によるプレスリリース
脳内における神経細胞の再生のしくみに関する研究成果の発表について
本学医学研究科の澤本和延教授(再生医学)と同大学院生澤田雅人らの研究グループは、脳内で神経細胞が入れ替わる再生のしくみを解明しました。この成果は、米国の科学雑誌ジャーナル・オブ・ニューロサイエンスに掲載されます(米国東部時間8月10日)。
近年、成人の脳の中にも幹細胞が存在し、新しい神経細胞がつくられていることがわかってきました。しかし、古くなったり病気によって死んだりした神経細胞がどのようにして新しい神経細胞と入れ替わっているかは不明でした。今回の研究では、特殊な顕微鏡を用いて、生きた動物の脳内の神経細胞を長期間観察し続けることにより、神経細胞が死んだ場所に新しい神経細胞が加わるしくみがあること、そして、このしくみが脳の活動によって調節されていることが初めて解明されました。
このしくみは、例えば脳疾患を再生医療によって治療する方法の開発に役立つ可能性があります。
本研究は、本学及び生理学研究所(生体恒常機能発達機構研究部門)等が参加した共同研究として行われました。
<内容の詳細>
背景
近年の研究により、成人の脳にも幹細胞が存在して、神経細胞を再生していることが明らかになってきました。これまでの研究方法では、死後脳を解析していたため、脳内でどのように神経細胞が入れ替わり、再生されるのかは不明でした。また、神経細胞の再生と脳の活動の関係については、ほとんどわかっていませんでした。今回我々は、生きた動物で神経細胞を長期間観察する技術を使って、神経細胞の再生のしくみと脳の活動の関係について詳しく調べました。
研究手法
脳内で匂いの情報処理に関わる嗅球と呼ばれる部位では、活発に神経細胞が再生することが知られています。今回我々は、生理学研究所鍋倉淳一教授らとの共同研究によって、生きたまま脳の中の神経細胞を観察することができる「二光子顕微鏡」という特殊な顕微鏡を使い、嗅球の神経細胞を2ヶ月にわたって繰り返し観察し続けました。その結果、古い神経細胞が死んだり、新しい神経細胞が神経回路に加わったりする様子を捉えることに成功しました。また、レーザーを用いて狙った神経細胞を殺すと、同じ場所に新しい神経細胞が再生されることを見出しました。さらに、マウスの鼻に栓を挿入して匂いの情報を遮断し、脳への刺激を失わせると、同じ場所での神経細胞の再生は起こらなくなることが分かりました。
結論
脳内で神経細胞が死んだ場所に新しい神経細胞が加わるしくみが存在し、そのしくみは脳の活動によって調節されていることが初めて解明されました。
医療への応用の可能性
我々のこれまでの研究により、脳内の幹細胞から産生される新しい神経細胞は、脳梗塞等の疾患で多くの神経細胞が死滅すると、その領域へと移動し、神経細胞の一部を再生することがわかってきました。しかし、その再生効率が低いため、脳の機能は十分に回復しません。今回明らかになったしくみを応用して失われた神経細胞の再生効率を高めることができれば、脳疾患の治療に役立つ可能性があります。また、脳の活動によって新しい神経細胞が加わるしくみを解明することで、傷害後のリハビリテーション法の向上や、iPS細胞などを用いた再生医療に貢献する可能性があります。
<掲載される論文の詳細>
掲載誌:Journal of Neuroscience、第31巻、11587−11596ページ
題名:Sensory input regulates spatial and subtype-specific patterns of neuronal turnover in the adult olfactory bulb
著者:澤田雅人(名古屋市立大)、金子奈穂子(名古屋市立大)、稲田浩之(生理学研究所)、和氣弘明(生理学研究所)、加藤康子(名古屋市立大)、柳川右千夫(群馬大)、小林和人(福島医科大)、根本知己(北海道大)、鍋倉淳一(生理学研究所)、澤本和延(名古屋市立大)

平成24年度大学院生候補者の募集

現在、平成24年4月より研究に参加する大学院生(博士課程・修士課程)を募集しています。
ご興味のある方は、お気軽にメールで連絡して下さい(澤本和延 sawamoto@med.nagoya-cu.ac.jp)。
当研究室では、脳の発生・再生のメカニズムに関する分子細胞生物学的研究と、これらを医療に役立てるための研究を行っています。
分子・細胞・個体レベル(マウス・サル・ゼブラフィッシュ)の様々な手法を用いています。
医学・理学・理工学・薬学・農学部出身者を含む多様なメンバー構成になっております。
現在の研究内容
・成体脳室下帯におけるニューロン新生・細胞移動
・脳室壁の繊毛運動と液流の発生のメカニズム
・嗅覚とニューロン新生の関係
・虚血性脳疾患モデルを用いたニューロン・グリアの再生機構解明と再生誘導方法の開発
・インターフェロン療法におけるうつ病と海馬のニューロン新生
(入試関係のスケジュールや過去問などの情報については本学のホームページに掲載されております。)

(終了)実験補助員を1名募集

実験補助員の募集は終了しました。
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実験補助員を1名募集いたします。
名古屋市立大学大学院医学研究科再生医学分野では、損傷後の脳内でニューロンを再生することを目指した分子・細胞・個体レベルの様々な研究を行っています。この度、マウスを用いた実験の補助をして下さる方を募集します。
仕事内容:マウス脳の組織解析、遺伝子改変マウスの繁殖管理、遺伝子タイピングなど。詳細はお問い合わせください。
待遇:非常勤/名古屋市立大学の規定によります。
勤務時間: 9:00-17:00(休憩1時間を含む):応相談
休日:土、日、祝日および年末年始、有給休暇あり
給料:時間給1027〜1380円
通勤手当:1日460円を限度に支給
保険:健康保険、厚生年金保険、労災、雇用保険
勤務地:名古屋市立大学大学院医学研究科再生医学分野
URL:http://k-sawamoto.com/
募集期間:2011年5月31日(火)まで。
適任者が決定し次第、募集を終了します。
選考内容:書類選考後、面接を行います。
着任時期:採用決定後のできるだけ早い時期(応相談)。
応募資格:理系の大学、短大、専門学校卒、動物アレルギーのない方。
未経験の方も指導いたします。
応募方法:下記まで、履歴書をお送り下さい(eメール可)。メールでのお問い合わせも受け付けます。
[連絡先]〒467-860名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1
名古屋市立大学大学院医学研究科 再生医学分野
金子 奈穂子 naokoka@med.nagoya-cu.ac.jp
Tel(052)853-8532

新生ニューロンがアストロサイトにトンネルを形成させながら移動するメカニズム(Neuron誌へ掲載)

Featured Article
New Neurons Clear the Path of Astrocytic Processes for Their Rapid Migration in the Adult Brain.
Kaneko N, Marín O, Koike M, Hirota Y, Uchiyama Y, Wu JY, Lu Q, Tessier-Lavigne M, Alvarez-Buylla A, Okano H, Rubenstein JL, Sawamoto K.
FULL TEXT Neuron. 2010 Jul 29;67(2):213-223.
PREVIEW in Neuron: Going Tubular in the Rostral Migratory Stream: Neurons [...]

脳梗塞モデルにおける血管に沿った再生ニューロンの移動に関する新しい論文

Subventricular Zone-Derived Neural Progenitor Cells Migrate Along a Blood Vessel Scaffold Toward the Post-Stroke Striatum
Kojima T, Hirota Y, Ema M, Takahashi S, Miyoshi I, Okano H, Sawamoto K.
The subventricular zone (SVZ) of the adult brain contains neural stem cells that have the capacity to regenerate new neurons after various insults. Brain ischemia causes damage [...]

New review paper

研究員募集終了

研究員募集は終了しました。
尚、平成22年度より本学大学院医学研究科(博士課程・修士課程)に入学し当研究室に参加することを検討されている方は、事前に澤本 (sawamoto@med.nagoya-cu.ac.jp) までご連絡下さい。
入試についてお知りになりたい方は、本学医学研究科ホームページをご覧下さい。

研究員募集【終了しました】

以下の募集は終了しました。
 
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当研究室では、現在以下の人材を募集しています。
1)ポスドク1名
成体脳内の海馬・脳室下帯に存在する神経幹細胞・前駆細胞の機能変化と抑うつ症状の関連についての研究に取り組むポスドクを1名募集します。実験内容としては、マウス脳の組織学的解析・初代培養細胞を用いた培養実験が主体となります。
資格:博士の学位を有するもの
着任時期:2009年6月〜(多少の変更は可能です。)
任期:2011年3月まで。成果により数年延長の可能性あり。
応募方法:履歴書(写真付き)・業績リスト(様式自由)・照会者連絡先(1名以上)をメールで下記問い合わせ先にお送りください。
締切:4月28日
締切後直ちに最終候補者に面接を受けて頂き、2週間以内に決定する予定です。
問い合わせ先:名古屋市立大学大学院医学研究科再生医学分野
金子奈穂子(naokoka@med.nagoya-cu.ac.jp)

Cover illustration

表紙のイラスト:マウス成体脳室下帯におけるニューロンの産生
脳室下帯の神経幹細胞(青)が産生するニューロン(赤)は嗅球へ移動して成熟する。
Kaneko, N and Sawamoto, K. (2009)
Adult neurogenesis and its alteration under pathological conditions
Neurosci. Res. 63: 155-164. (REVIEW ARTICLE)
【博士課程・修士課程の大学院生として研究に参加できます。】
学位論文のテーマとしては、例えば以下のような課題があります。
・げっ歯類・霊長類の成体脳室下帯におけるニューロン新生・移動メカニズムの解析
・感覚入力による成体嗅球ニューロン産生の制御機構の解析
・脳室上衣細胞の成熟と繊毛運動による液流発生のメカニズムと意義の解明
・ゼブラフィッシュの遺伝学的手法を用いたニューロン新生メカニズムの解明
・虚血性疾患モデルにおける神経再生メカニズムの解明と治療法の開発
問いあわせ:sawamoto@med.nagoya-cu.ac.jpまで。研究室見学も可能です。