成長円錐のライブイメージングおよび光操作に関する手法
Sawada M, Nakajima C, Umeda E, Takagi Y, Nakashima N, Vepřek NA, Küllmer F, Nasufović V, Arndt HD, Trauner D, Igarashi M, Sawamoto K.
Time-lapse super-resolution imaging and optical manipulation of growth cones in elongating axons and migrating neurons.
Bio-protocol 15: e5251 (2025)

当時特任助教だった中嶋さん(現・名古屋大学理学部助教)と進めた、移動するニューロンにおける成長円錐の同定と新しい神経再生促進技術の開発に関する論文(Nakajima et al., Nat Commun, 15:1877, 2024)が発表された後、この論文で用いたさまざまなライブイメージング法や光操作技術をプロトコル論文としてまとめることとなり、澤田が中嶋さんと協力して執筆しました。
脳室下帯の新生ニューロン培養や基本的なイメージング技術については、実は2020年に同じBio-protocol誌(Sawada et al., Bio-protocol 10: e3823, 2020)に詳細を掲載していたため、今回の論文では、軸索の培養方法やストライプアッセイ、光制御性細胞骨格阻害剤を用いた光操作、機械学習を用いた成長円錐形態の抽出を中心に記載しています。Filopodia一本レベルの光操作が可能な(マニアックな)技術でありますが、filopodiaに限らず細胞骨格が関与するシーンなら適用可能だと思いますので、今後の澤本研のプロジェクトにもぜひ活用していただきたいです。また、2020年のBio-protocol誌に続き、再びBio-protocol誌の表紙を獲得できたのは良い思い出です。(澤田 雅人)