名古屋市立大学脳神経科学研究所

SAWAMOTO LAB 澤本研究室 - 名古屋市立大学医学研究科脳神経科学研究所 神経発達・再生医学分野

SAWAMOTO LAB 澤本研究室 - 名古屋市立大学医学研究科脳神経科学研究所 神経発達・再生医学分野

新生ニューロンの成長円錐を同定―傷害脳における新たな移動促進機構―

Nakajima C*, Sawada M*, Umeda E, Takagi Y, Nakashima N, Kuboyama K, Kaneko N, Yamamoto S, Nakamura H, Shimada N, Nakamura K, Matsuno K, Uesugi S, Vepřek NA, Küllmer F, Nasufović V, Uchiyama H, Nakada M, Otsuka Y, Ito Y, Herranz-Pérez V, García-Verdugo JM, Ohno N, Arndt HD, Trauner D, Tabata Y, Igarashi M, Sawamoto K. (* equal contribution)

Identification of the growth cone as a probe and driver of neuronal migration in the injured brain

Nat Commun 15, 1877 (2024).

新生ニューロンの先端部と成熟ニューロンの成長円錐が共通している、という澤本先生が長年温めてきた構想を本論文で発表することができました。さらに、同定した成長円錐が持つ機能を応用することで、新生ニューロンの移動を脳傷害部でも促進することを可能とした点が本論文のミソです。

成熟途中の神経細胞の成長円錐は周囲の分子を認識するアンテナの役割を担い、軸索伸長とその方向を調節する司令塔の機能が備わっていることは古くから知られています。本論文では、新生ニューロンの先導突起先端部にも成長円錐があることを本論文で同定し、成長円錐が細胞外環境を認識することで移動を調節していることを明らかとしました。さらに、新生ニューロンの成長円錐の機能を活用することで、傷害脳でも新生ニューロンの移動を促進させ、歩行機能の回復を遂げることができました。専門分野が異なる多くの共著者から成る論文でして、皆様のご幇助のもと、説得力のある論文となりました。この場をお借りして、感謝申し上げます。

本テーマは皆様の縁から為ったテーマでした。まだ、私が研究室に参加する前から、澤本先生が五十嵐先生(新潟大学)と議論されたことが本研究テーマの土台となりました。その後、澤本先生がAMED-CRESTから研究費を獲得されたことで、私は首の皮一枚で存続できています。開始当初は、自分はマテリアルとHSPGの探索と選定していた一方で、久しぶりに神経細胞の培養・遺伝子導入をし、あらためてその美しさに触れることができました(澤田さん、梅田さんによる超解像顕微鏡の動画が美しいです!)。スライス培養では、マテリアルを保持したままの脳切片を得るには、brain chopperが必要でした。ポスドク時代にchopperを目にしたからこそ、その案に辿りつけました(ビブラトームは万能ではない)。色々な巡り合わせのおかげで、脳内をクレバーに移動している新生ニューロンの挙動を可視化することができました。澤本先生、澤田先生との楽しいディスカッションと、素敵な論文が仕上がる過程が一番の思い出です。今後も、neuroscienceって面白い!と思ってもらえる仕事を発信し続けられれば、と思います。(中嶋)

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